補聴器の装用を考えたときは
補聴器はお一人お一人の聴力に合わせて作る、まさにオンリーワンともいえる医療機器です。
「きこえ」そのものが復元できるわけではありませんが、適切に個別調整し、装用練習を繰り返し行うことによって、残存聴力を活かした「きこえ」が補えるようになります。
音声情報の獲得不足やコミュニケーションの障害を改善することは、生活の質(QOL)の向上につながります。
そこで役立つ補聴器のためのポイントをいくつか挙げてみたいと思います。
「聞こえがおかしい、聞き間違いが多くなった」と感じたり、「耳が遠いのでは」と人から言われるようになった。
まずは耳鼻咽喉科を受診してみましょう。
何が原因できこえにくくなっているのかを医師に判断してもらいましょう。補聴器の装用よりもまず治療が必要なケースがあります。
また、聴力測定等の結果、補聴器装用が適当と判断された場合には適合のための処方資料を作成して下さいます。
※きこえ工房にご相談いただければ病院をご紹介いたします。
聴力測定をしよう
自分の聴力を測定することに加え、語音明瞭度を測ります。
つまり、音域ごとの音のきこえと、言葉の聞き分けの力がどれほどあるかを調べます。
それによって、補聴器のフィッティングの内容がかわり、自分に合った自分だけの補聴器を作ることができるので、聴力測定は重要です。
補聴器は、装着すればみるみるきこえるようになるわけではありません。
店内の音や、補聴器技能士との会話、一緒にこられた家族との会話等、色々聞いてみましょう。また、補聴器をつけた状態で先日行った聴力測定を行うことで、客観的な補聴器によって補われた部分の聴力を測定することができます。
実際に補聴器をためしてみましょう。家庭での家族との会話やテレビの視聴、電話やガヤガヤした不特定多数のいる外での外食など、いろいろな場面で使ってみてください。
きこえ工房では、1か月ほどじっくり貸し出しを行い、お使いになるかを決めていただいています。補聴器の機種やタイプを決めかねている方も、しっかりとお試ししていただけますのでご安心ください。
もういちどしっかり調整
試用期間のデータをもとに、しっかりと自分だけの調整をしましょう。最初よりずいぶん聞こえやすくなっているはずです。
補聴器を日常装用されると、たくさんの音に出会うでしょう。何か不具合があるときは、補聴器の調整を行う必要があります。補聴器には微調整が大切です。
使用開始!
たくさん使ってみてください。
ちょっとでも違和感や疑問があればいつでもきこえ工房へご相談ください。
順調にお使いになってからも、定期的に点検に出すことをお勧めします。汚れなどで補聴器の音がきちんと出ていないと、聞こえにも影響がありますので、日常的なお手入れが欠かせません。